2006年 10月 25日
![]() ![]() 土曜日は学会登録を済ませ、林康博先生にお誘いを受け、ちょっとだけ抜け出し東大阪(近鉄奈良線:河内小坂駅下車)にある司馬遼太郎記念館に行ってきました.閑静な住宅街にある記念館は、こんなところにと思えるほど町並みに溶け込んでいました.入口を入ると、司馬さんの御自宅があり、雑誌などでよく見た書斎が、きれいに手入れされた庭に面して生前のままの状態で保存してありました.圧巻だったのは自宅に隣接した記念館のエントランスと万巻の書が整然と並んだ書架でした.「龍馬が行く」の執筆中は神田の古書街から龍馬に関する書物が消えたと言われていますが、満更嘘ではなさそうです.「坂の上の雲」の主人公、知将秋山真之はその人格をよく「リソースフルresourceful:智恵やアイデアが源泉のように湧き上がり、涸れることのない」と表現されますが、司馬さんの膨大な著作、リソースフルな思索を支えているのは正にこれらの書物なのでしょう. 土曜日は学会終了後、神戸に移動し、夕食は諏訪山の眺めのいいレストランでとりました. #
by minmin3315
| 2006-10-25 21:49
2006年 10月 23日
![]() 先日、牛島 隆先生(熊本市健軍ご開業)から次のようなメールをいただきました. おつかれさまです 牛島です : (中略) : ところで、2006年7月号の歯界展望で興味ある記事を見つけました。 岡山大学の窪木教授らの文献なのですが 「日本人を対象とした口腔インプラント治療の臨床成績に関するSystematic Review」 というタイトルで、日本におけるインプラント治療の研究報告について検討したものです。 現在検索できる論文を調べたところ、きちんとした研究論文が75件 そのなかで研究デザインに不備があるものを除くと22件 その22件を岡山大学で精読し、インプラントの生存研究として適格基準を満たしているものが 17件だったそうです。 さらに追跡不能患者を除外せずに体系的レビューとして望ましいとされる手法をとっているものは わずか8件 その中にKDMのインプラントの生存率のデータ(河野ら)が入っていました。 その中でも臨床家による研究では一番最初に行なったものでした 全体をみても2番目にふるく、一番最初は北海道医療大学のデータが一年前に出ていましたが 論文は道歯会誌で、全国版としてはKDMが一番! フォローアップの期間とインプラント体総数は飛びぬけていました。 その他のデータがきちんとそろっている4文献とあわせて、統合したデータをだされていました。 この当時行なった生存分析は歯科の論文がなかったので、 統計解析の参考書を見ながらまとめたものだったので 多少の不安がありましたが、こうして大学のセンセイにお墨付きをもらえると 「ちゃんとやれてたんだ」とうれしい気持ちです。 : 2001年ですから今から5年も前になりますが、私たちの勉強会の一例会の演題としてやったものを、例会だけではもったいないと、インプラント学会で発表し、その後に歯界展望(写真右下)掲載させていただいたモノです.それまでは会の発展討論会で数年にわたり試行錯誤で行ってきた(途中で反対意見も多く頓挫した事もありました…)臨床統計でしたが、発表や投稿でやっと形にすることができ当時はそれなりに満足していましたが、我々素人がやったものが果たしてどんなものなのか?大学の先生方に陰で笑われているんじゃないないか?なんて自虐的に考えて事もありました. 歯界展望2000年2月号「臨床統計からみえてくるもの」の中にも書かせていただきましたが、臨床統計ではそれに費やす時間や労力の割には得るものは多くはありませんが、自分の関わった臨床から導き出された結果は「珠玉の一滴」に喩えたくなるほどの価値があるように思えます.今回の記事をみて幾分報われました. しかし、私はただデータをとるだけとっていつも”丸投げ”状態.ちゃんと中枢で情報処理、判断、指令を司る牛島先生がいるからできることなのです.この場を借りてあらためてお礼を言いたいと思います. #
by minmin3315
| 2006-10-23 21:47
2006年 10月 10日
久々にコラムを更新します. 連休中に呼子にイカを食べに行ってきました. 唐津までは結構足を伸ばすのですが、呼子は本当に久しぶりです.20年ぶりくらいでしょうか?唐津市街からすぐだと思っていましたが、実際は30分弱かかってしまいました.土地勘も大分劣化していたようです. 予約をしていた「玄海」は、行列まではできていませんが結構混んでました.早速座敷に通され、「イカ活き造り膳2,800円」とアジの刺し身を注文しました.例の透き通ったイカの造りはこりこりしていてやっぱり美味しい、それに加えて「下足の天麩羅」柔らかいこと…しっかり堪能しました. 帰りに松浦漬本舗で買い物をして帰ってきました.帰宅後もゆっくり読書もでき久々に休日らしい休日を過ごすことができました.満足、満足. ![]() #
by minmin3315
| 2006-10-10 21:45
2006年 03月 11日
![]() 根がずぼらで、まめに掃除などできない性格からでしょうか、逆に、シンプルなモノに魅かれます。インテリアであればジョン・ポーソンのミニマリズム建築や桂離宮の無駄なものを全てそぎ落とした潔さに-。鮨屋だってカウンターの上にガラスのネタケースがあり、これ見よがしに披露してある所よりも、一本板のカウンターで上には何にも見えないシンプルな店。ゴテゴテ色を使った有田焼よりは、地味でもモノトーンな唐津焼に魅せられてしまいます。 ということで診療所を新装する時も、あまりデコレートせずに、シンプルで、器具ができるだけ見えない様に心掛けました。しかし何年か経ってくると何か物足りなくなってきます。そこで4,5年前にアクセントとして何枚かのパネルを掛けてみました。 これはわたしの知人が海外に買付けに行ったときに収集してきた、マリメッコmarimekko(フィンランドで1951年創設)の50年~60年代に作られたオリジナルのファブリック(生地)です。それを少しわけてもらい、アートショップに頼んでパネルに貼ってもらいました。 マリメッコといえば、最近のミッドセンチュリーブームで花柄のプリントが復刻され、洋服やバッグ、iPodのカバーにまで使われていましたので御存知の方も多いかと思います。 患者さんからたまに「なんの絵ですか?」と質問されますが、 「これは絵じゃなくって布地なんです。洋服とか、バッグとか、カーテンとか、テーブルクロスなんかに使う…」 「はあー…?」 いつも時間がなく、十分な説明はできません。 一応すべてにフィンランド語で名称がついています。 1.ONNELLINEN(幸福)…待合室 2.MELOONI(メロン)…診療室1 3.LOKKI(波)…診療室2 4.KIVET(石ころ)…通路 そう言われれば…。 当院のリーズナブルアートの紹介でした。 #
by minmin3315
| 2006-03-11 21:44
2006年 03月 06日
![]() 当院の面する商店街はアーケードになっています。そこに1月末に突如、立て看板と柵が設置された(写真左上)かと思うと、10日程で忽然と木が生えていました(写真左中:共に午前7時半に撮影)。聞いた話だと、商店街の仕業ではなく、市の方から全てお金がでているそうです。郊外の大型店に客足を奪われていくのを少しでも阻止したい商店街側と緑化推進を目に見える形で行いたい市側との利害関係が単純に一致した結果なのではないかと想像しています。しかし、ちょっと目先を変えた位で遠のきつつある客足をつなぎ止めることは難しそうですし、市に対してはこんなことにお金を使うんだったら…という市民の声が聞こえてきそうです。 そして地元民にとってはこれからが問題です。たとえば管理・メインテナンスの問題です。この通りは背後に、歓楽街を背負ってます。恐らく土曜日の朝の荒れようといったら…考えただけで気分が悪くなります。周りにはいろんなものが棄てられていることでしょう、木も傷ついているでしょうし、枝も何本か折られるでしょう、下手すりゃ伐採、更に移植?などの最悪のケースも考えられます。 責任の所在?もちろん熊本市でしょう。しかし、こういう場合一般の通行人の方々は、先ず9割方、木の正面にある店舗に文句言われます。また植わっている位置が私のところと隣との中間、びにょ~な位置にあるわけです。 それに加えて心配していることは、木の成長に絶対差が出てくるということです。シンメトリーではありませんが、等間隔に互い違いに配置してありますので、枝ぶりが揃わないとなかなか見苦しいのではなかろうかと思うわけです。屋外にあるうちの墓の両サイドに植えられた玉柘でさえそうなんですから…いくら常緑種で日光はあまり必要ないとは言っても心配です。 ![]() ヤシの木やバオバブの木、孟宗竹の根っこなどの植物系で大分苦労されている先輩方がおられますが、私にも徐々に植物系の災難が迫ってきているのかもしれません。 今更元通りにということもできないでしょうし、行政がやるべきことは、先ずモラルの底上げ。シンガポール並にゴミ・煙草のぽい捨てや、つば吐きには罰金やむち打ちの刑(そこまではやってないが、この際やっちゃうか!?)。店主や建築サイドには、ヨーロッパのように街角の景観を律する法律が必要でしょう。それらを徹底したとしてもミラノのガッレリアには追いつきそうもありませんが。 #
by minmin3315
| 2006-03-06 21:42
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